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【展覧会】2025年「第80回春の院展」入選者発表がありました。巡回展スケジュール


第80回 春の院展 入選者発表
アート倶楽部カルチェ・ラタンの日本画教室の講師も多数入選

こんにちは、アート倶楽部カルチェラタン事務局です。

日本美術院公式ホームページにて
「第80回春の院展」の入選者の発表がありました。

※下記のリストは、日本美術院のホームページ(https://nihonbijutsuin.or.jp)に公表されている情報を元に作成しています。



1 青江 律 休息 初入選
2 青木 寿夫 暮秋
3 赤田 美砂緒 交信
4 安積 明里 午後 初入選
5 浅野 忠 春待つ
6 浅野 英明 向寒
7 浅原 哲則 憶 初入選
8 浅村 弥生子 グリーンサムの娘
9 芦田 竜太郎 鳥の唄
10 阿曽 ゆき子 パワー
11 阿部 任宏 時の欠片
12 安部 温 野上(蓬莱山)
13 阿部 靖子 フィンランディア
14 荒井 孝 彩靄
15 新井 まち子 音
16 荒木 恵信 白い轍
17 安栄 容子 夏日
18 安藤 沙彩香 海と春

19 池上 望月 ひねもすのたり
20 池谷 八千代 鶏舎
21 池田 早智 コート
22 石井 のり子 老木の装い 初入選
23 石原 道男 nostalgia 初入選
24 石村 雅幸 くぐり遊んだ頃
25 伊勢 淳 しづ心なく
26 市橋 豊美 飛翔の行方
27 伊藤 一善 通潤譜
28 伊藤 光雄 時を刻む
29 稲員 頼子 Croatia-Trogir
30 井上 耐子 翠の風
31 今井 美晴 森閑
32 岩田 隆 JKの祈り
33 岩谷 晃太 線の交錯
34 岩永 てるみ 玻璃越しの風景
35 岩波 昭彦 眩 奨励賞
36 岩村 冨美 備長炭の里
37 岩谷 勢子 暦日

38 宇城 翔子 Mindfulness
39 臼井 良子 水無月のころ
40 内山 尚己 春の足音
41 浦上 義昭 奥越後 奨励賞

42 江藤 紀世 潮・満ち来る
43 遠藤 沙織 彼の刻

44 王 夢 春霞
45 大石 晃人 風 初入選
46 大石 朋生 描くよろこび
47 大河原 秀樹 マタタビ
48 大木 友美 秋・昼下がり
49 大久保 智睦 饗宴
50 大島 婦美枝 想春
51 大野 裕美 時の影
52 大場 茂之 寒月
53 大橋 智 見上げる 外務大臣賞 奨励賞
54 大村 有香 穴の森 奨励賞
55 大矢 十四彦 神話(ガニュメデス) 招待
56 大矢 夏目 北の賢者
57 岡田 眞治 祈りの丘
58 小川 国亜起 時・移りゆく
59 小川 洋子 窓辺
60 奥田 詠子 水鳥の眠る川の夜明け
61 鬼塚 堅太 根本中堂・山寺
62 小野田 優子 静秋
63 御守 未來 忘れられた場所

64 貝原 琴乃 律の調べ
65 加来 万周 心奥 奨励賞
66 風間 桜 天と地と
67 柏谷 明美 冬の花火 春季展賞(郁夫賞)
68 葛 玲瑋 やんちゃん坊主と過した日 初入選
69 勝又 優 ドライフラワー
70 門井 直子 不香花の季
71 加藤 明美 薄氷
72 加藤 厚 湖風
73 加藤 清香 待つ
74 加藤 青雅 燦爛 初入選
75 加藤 節子 My Prayer 初入選
76 加藤 裕子 回生 奨励賞
77 加藤 洋一朗 春への道
78 角島 直樹 渡岸の刻
79 金澤 尚武 あいの風
80 亀谷 勇美子 穏やかな日
81 狩俣 公介 蒼風 奨励賞(無鑑査)
82 川﨑 麻央 腹心 招待
83 川島 優 Slash
84 川地 ふじ子 鳥帰る
85 川村 敏博 希望の形
86 河本 真里 花の雨
87 神田 妙美 ゆだねる

88 岸本 浩希 夜光
89 木田 康仁 工場
90 北村 典子 純白のバレリーナ
91 鬼頭 峰子 燦(静かなる刻)
92 木下 千春 凍解け 招待
93 君田 和子 秋の欠片
94 木村 和男 弦響

95 窪井 裕美 花の宵
96 倉橋 協子 奏
97 黒澤 正 閑日(オオタカ)
98 桑原 武史 深深

99 顧 洛水 蝶の夢
100 洪 旭頡 鳥物語 初入選
101 河野 哲也 歳月過ぎ行く
102 小島 亜弥子 afterglow
103 小島 和夫 みつめる
104 小畑 薰 朝涼
105 小林 明日香 深閑たる
106 小林 隆之 風の肖像(hope)
107 小針 あすか 月日 奨励賞
108 小松 知江子 Gloomy sky 初入選
109 近藤 仁 忍花―oshibana Ⅱ―
110 近藤 守 palace

111 蔡 育言 秋寂び 初入選
112 齋藤 勝正 春待つ山稜
113 西藤 哲夫 星屑を拾う
114 齋藤 晴香 絢を纏う
氏名 題名 賞ほか
さ 115 斉藤 博康 想―トドワラ晨霧
116 齋藤 愛未 夜な夜な
117 齋藤 竜太 静寂
118 酒井 龍一 或る橋
119 坂根 輝美 明けぬ冬
120 佐久間 昭子 藤影
121 佐々木 啓子 静穏な朝に
122 指田 葉月 風街の満香
123 佐藤 悟 雨銀河
124 佐藤 八弘 内界の静観者 初入選
125 佐藤 美和子 郷愁 (無鑑査)
126 佐藤 佑 ガラスの中と外

127 塩井 純子 蔵戸
128 塩先 晋照 煌めく
129 芝 康弘 髪を結った日
130 澁谷 久美子 5月の日差しの中
131 澁谷 祥子 悠久
132 島田 滋 指揮
133 清水 薫 月魄
134 下田 博子 ゼウスとアポロンの狭間 奨励賞
135 重里 香 北帰行 (無鑑査)
136 饒 泓潔 栄枯 初入選
137 白井 進 立
138 白倉 正樹 秋の光
139 新生 加奈 永遠に祈る

140 菅原 寧々 言わない秘密
141 杉山 紅 色づく頃
142 杉山 愉岳 心丈夫 初入選
143 鈴木 恵麻 尋ぬ 奨励賞
144 鈴木 広太 源平葛
145 鈴木 ちか子 鏡ヨ鏡、訓エテおくれ
146 鈴木 淑子 しらせよ4・天の歌
147 鈴木 靖代 散策
148 須田 健文 笛吹き沼

149 関 晶子 夕立(夏が終わる)

150 曽我 岳彦 アラベスクⅠ 初入選

151 髙岡 正子 朝光
152 髙木 梓帆 満ちる
153 髙田 峻典 林の中に
154 髙田 久惠 昇華
155 髙橋 孝子 閑日
156 髙橋 俊子 生きる
157 髙橋 博幸 旅情
158 髙幣 佳代 祈り
159 滝 さち江 明日へ
160 瀧下 尚久 神通
161 竹内 唯可 海中に咲くハナ
162 竹澤 弘之 通り雨
163 武田 乃梨子 Urara 初入選
164 竹田 ゆう子 微風
165 竹林 裕美子 輪舞曲
166 田島 亨 Pizzicato
167 立花 智美 しぐれ前
168 田中 宏明 輝きの時
169 谷 善徳 能登、風の記憶
170 玉井 伸弥 アキレウスの馬車
171 玉井 敏敬 ガラス器のある室内
172 玉置 潤子 夜半の冬 初入選

173 築井 渚 まわる
174 千種 伸宜 魚鱗一切之供養塔
175 千野 久美子 対話

176 辻村 和美 積葉
177 土屋 圀代 ねじ花の坂道 奨励賞

178 出口 直介 照
179 手塚 華 居所
180 手中 道子 たよりの華 (無鑑査)
181 寺坂 早耶香 Little Garden

182 樋田 礼子 井の頭(12)―朝― 奨励賞(無鑑査)
183 遠山 泉美 いとなみ
184 徳井 正明 結
185 戸倉 英雄 寂光の庭
186 戸島 朋子 ガラスの月
187 栩平 詩乃 帰想 初入選
188 戸津 信子 朝靄
189 土肥 彩 宙に憩う
190 豊嶋 浩子 冬の留守
191 豊野 芳子 山霧
192 鳥居 由花子 春を待つ 初入選

193 中井 香奈子 日々の昧爽
194 永井 健志 光陰
195 長岡 明子 骨董屋
196 中神 敬子 残雪
197 中嶋 純花 あの日の風が吹く 奨励賞
198 長瀬 香織 襷
199 中野 貴文 Flora
200 中村 敏江 映る
201 中村 瞭佑 虚像と実像
202 中本 雅 承
203 永吉 秀司 蒼氓
204 夏目 喩貴 蒼星
205 楢原 環 博物館

206 新美 三千代 秋風
207 西岡 一義 立冬の頃
208 西岡 悠妃 おもちゃの方舟
209 西澤 秀行 十九歳
210 日塔 さえみ 追想
211 丹羽 順子 クリスマス・ウィーク

212 根本内 大木 すかゆ 初入選

213 野邊 ひろみ マチネ
214 野村 信子 北沢浮遊選鉱場跡 初入選

215 ??岡 昭男 幸福の舞花
216 長谷野 清光 千紫万紅 初入選
217 秦 誠 記憶
218 八谷 真弓 豊穣
219 初瀬 博輝 廻
220 波根 靖恵 水族園
221 浜口 和之 ある日
222 早川 圭子 淀み(三滝川)
223 ハヤカワ ミサト 夢先案内人
224 林 信吾 群れ
225 原澤 亨輔 ハレを待つ
226 春木 彩香 赤い部屋
227 阪野 智啓 正行

228 久松 雅枝 風韻
229 平井 将貴 薄雪 初入選
230 平片 仁也 09号室
231 平林 貴宏 白小説、あるいは遠雷
232 平山 理 静穏―中町教会―
233 廣瀨 貴洋 神にささぐ
234 廣田 晴彦 絶え間無き刷新の力場
235 廣藤 良樹 樹影 (無鑑査)

236 深見 早苗 味覚の冒険
237 福島 七海 海の傘 初入選
238 福家 清美 径
239 藤井 聡子 秋澄む
240 藤城 正晴 綯交
241 藤田 和美 ℃ (無鑑査)
242 藤田 哲也 十五の安息
243 藤原 まどか possession (無鑑査)

244 本間 麻子 blooming

245 牧 るみ子 譜
246 牧田 宏之 市場の午後
247 牧野 香里 人魚の嘆き
248 増本 寛子 季うつす
249 松浦 惠子 早春の池の笧
250 松浦 主税 浮透鉾
251 松岡 歩 呼吸
252 松川 華子 薄明が映しだす
253 松清 博貴 緑影 初入選
254 松下 明生 明けの月
255 松下 雅寿 朝霧 霊峰白山
256 松下 紅葉 さいさき
257 松竹 幸子 漁師の技
258 松村 侑紀 キキミミ
259 丸山 國生 メテオラ・厳塔

260 三浦 愛子 柄のゆるみ
261 三沢 英伍 ワタリガニ Ⅶ
262 三須 暁子 よそゆき
263 水越 由喜 古樹
264 水野 淳子 不可能な共存 (無鑑査)
265 水見 剛 対話
266 南 彩莉 ひとときの
267 宮川 佑介 Cawk
268 宮崎 美子 樹の下 初入選
269 宮澤 芳一 晴れ間
270 宮治 綱 朝焼け
271 宮下 真理子 追い風の賛美花
272 宮田 有恒 曳網準備 初入選
273 宮野 里美 時機
274 三輪 ヒロ子 日本海に営む

275 武蔵原 裕二 かけっこ
276 村上 里沙 星風 奨励賞
277 村松 航汰 憧憬と雲

278 毛利 洋子 静日
279 本地 裕輔 夢泳ぐ
280 桃園 英明 映ル
281 守 みどり つのかくし 春季展賞
282 森 友紀恵 天窓
283 森下 麻子 holiday
284 森田 和彦 秋雷
285 守屋 亜矢子 でたらめ行進曲

286 安井 彩子 薄陽さす
287 矢動丸 惠美子 萌し
288 谷中 武彦 香る風
289 栁沢 優子 水簾
290 山浦 めぐみ Tennis Court
291 山岡 巻人 微風―睡蓮の花咲く頃
292 山口 昭 待つ人
293 山口 貴士 識閾
294 山﨑 佳代 日月の庭
295 山下 孝治 水無月ノ日
296 山下 紀幸 樹雨
297 山田 美知男 窓辺の桜
298 山田 雄貴 静かな森 奨励賞
299 山梨 千果子 ハルノニオイ
300 山本 早恵 静謐な音
301 山本 小夜子 おこぼれ

302 幸 亮太 ペンギンの家

303 横山 喜愛 寵愛 初入選
304 吉岡 圭子 キラリ
305 吉岡 昌子 のりうつぎ
306 吉澤 光子 杪冬
307 ?田 侑加 Midnight Cruising
308 吉原 拓弥 鼓翼の音
309 ?村 佳洋 旅路

310 渡辺 富美子 雨の予感
311 王 冠賢 山径徐行
312王培 黄萼裳裳

第80回春の院展(通称:春の院展)の全国巡回スケジュール

春の院展は全国を巡る巡回展です。
約一年をかけて全国各地の都市で開催されます。
巡回展の予定をリストアップしますので、観覧計画の参考にされてください。

第80回春の院展 
東京展
会期
2025.03.26(水)〜 2025.04.07(月)
開催時間
午前10時~午後7時 *第1会場のご入場は、各日終了30分前まで *最終日は午後5時終了
会場
日本橋三越本店 本館7階催物会場
入場料
一般:500円、大学・高校生:300円 *中学生以下無料
主催
日本橋三越、日本美術院
特記事項
第80回記念 特別展示(観覧無料スペースにて)
東京展会場では「春の院展」の開催80回を記念して、三越伊勢丹ホールディングス所蔵の院展縁の作家横山大観、片岡球子、平山郁夫の作品を特別展示いたします。

ギャラリートーク&サイン会
3月26日(水) 午後2時~ 宮北千織同人
3月30日(日)午後2時~ 大野逸男同人
4月3日(木) 午後2時~ 村上裕二理事
*ギャラリートークは会場内、サイン会はギャラリートーク終了後、第3会場出口にて『春の院展』図録をお買い上げの先着100名さまに限らせていただきます。

第80回春の院展
名古屋展
会期
2025.04.12(土)〜 2025.04.20(日)
開催時間
午前10時~午後6時 *入館は閉館30分前まで
会場
松坂屋美術館 松坂屋名古屋店南館7階
入場料
一般:700円(500円)、高・大生:500円(300円) *中学生以下無料 *( )内は前売り、優待券料金
主催
松坂屋美術館、中日新聞社、東海テレビ放送、日本美術院
特記事項
○ギャラリートーク&サイン会
4月12日(土)午後2時~ 田渕俊夫理事長
4月13日(日)午後2時~ 西田俊英理事
4月16日(水)午後2時~ 清水由朗同人
4月17日(木)午後3時~ 井手康人同人
4月20日(日)午前11時~ 松村公嗣理事

第80回春の院展 秋田展
会期
2025.04.24(木)〜 2025.05.06(火)
会場
秋田県総合生活文化会館 アトリオン 2階美術展ホール
主催
秋田魁新報社、日本美術院

第80回春の院展 仙台展
会期
2025.05.14(水)〜 2025.05.19(月)
会場
仙台三越
主催
河北新報社、日本美術院

第80回春の院展 島根展
会期
2025.06.07(土)〜 2025.06.22(日)
会場
足立美術館
主催
足立美術館、山陰中央新報社、TSKさんいん中央テレビ、日本美術院

第80回春の院展 倉敷展
会期
2025.07.02(水)〜 2025.07.06(日)
会場
倉敷市立美術館
主催
倉敷市、倉敷市文化振興財団、倉敷市教育委員会、山陽新聞社、日本美術院

第80回春の院展 京都展
会期
2025.07.23(水)〜 2025.07.28(月)
会場
髙島屋京都店
主催
京都新聞社、日本美術院

第80回春の院展 松山展
会期
2025.10.22(水)〜 2025.11.03(月)
会場
いよてつ髙島屋
主催
愛媛新聞社、日本美術院

第80回春の院展 福岡展
会期
2025.11.12(水)〜 2025.11.17(月)
会場
福岡三越
主催
西日本新聞社、日本美術院

第80回春の院展 新潟展
会期
2026.01.07(水)〜 2026.01.12(月)
会場
新潟伊勢丹
主催
新潟日報社、日本美術院

第80回春の院展 栃木展
会期
2026.01.24(土)〜 2026.02.23(月)
会場
さくら市ミュージアム -荒井寛方記念館―
主催
さくら市ミュージアム―荒井寛方記念館―、日本美術院

春の院展の様子

「過去の春の院展 名古屋展」の様子は以下のリンクからご覧いただけます。
https://www.quartier-latin.jp/art/blog/exhibition/entry-2142.html


画像をクリックするとアート倶楽部カルチェ・ラタンのYouTubeチャンネル掲載の動画が開きます。




ちょっと一息コラム


院展とは?日展とは?


院展とは?日展とは?

院展とは

院展は日本を代表する"日本画"の公募展で、公益財団法人日本美術院が主催しています。

2023年で秋の院展は第108回目を迎えます。
公益財団日本美術院が1898年に創立し、120年以上の歴史があります。

はじまりは、岡倉覚三(岡倉天心)の美術論に賛同した橋本雅邦、横山大観、菱田春草らが美術研究団体を東京台東区の谷中に設立し、数々の文化勲章受賞者も輩出してきました。

院展創設者 岡倉天心の問いかけ

岡倉天心の著書『茶の本(The Book of Tea)』によると、その思想は『横山くん、日本画で空気を描くことはできないか?』というものでした。この問いに対し横山大観、菱田春草らが『朦朧体(もうろうたい)』を使った絵画を発表します。

それまでの日本画では、『鉤勒(こうろく)』(輪郭線)を用いた表現が多かったのですが、この岡倉の問いかけが「空気」や「空間」を描くために『輪郭』を描かないことでそれまでの日本画と違った表現の誕生へと導きました。

現代の日本画では『調子』を使った表現はよく見られますが、これらも元を辿れば横山大観や菱田春草の残した遺産と言えるかもしれません。

『春の院展』と『秋の院展』

院展は、『春の院展』と通称『秋の院展』と年に2回開催され、東京を皮切りに全国を巡回する巡回展です。『春の院展』は、当初試作展として始まった経緯があり、『秋の院展』に比べて50号と作品サイズも小さいので制作や搬入出の負担が軽く、150号の『秋の院展』に比べて応募者が若干多いようです。全国から多数の応募があり、日本画を描く人にとっては院展に入選することが一つの大きな目標となっていることも少なくありません。

院展の応募資格

日本画作品で既定のサイズであれば、誰でも応募することができます。
院展の作品は半抽象的な作品から具象まで幅広い作品が多数入選しています。
また、春の院展はS40号や春の院展縦長サイズと、秋の院展に比べて作品サイズが小さいので、画家として活動をしていなくても、絵画教室やご自宅などで1年間しっかりと春の院展に取り組んで見事に入選をされる方も見えます。基本的には誰にでも応募資格があります。大きな目標に挑戦するのもいいですね!

院展に入選したら

院展に入選したり、各種賞を受賞すると院展内で「研究会員」、「院友」、「特待」、「招待」、「同人」と、入選歴・受賞歴に伴って称号が付与されます。


研究会員
春または秋の院展に初入選すると、所定の手続きを経て「研究会員」となります。


院友
秋の院展に3回入選すると「院友(いんゆう)」となります。入選回数に春の院展への入選回数はカウントされません。
芸術大学に通う学生の中には、在学中に秋の院展に3回入選して院友になることも珍しくはありません。  


特待
院友から先は、数回の入選回数を重ねるだけでは次の「特待」にはなりません。
入選するだけでも大変な競争を勝ち抜く必要がありますが、特待は一筋縄では行きません。
秋の院展には、日本美術院賞(通称:大観賞)と、奨励賞という2種類の賞が用意されていますが、「特待」に推挙されるには日本美術院賞1回または奨励賞を4回受賞してはじめて推挙されます。もしくは、秋の院展に20回入選することによる推挙もあります。

なお、2023年現在でアート倶楽部カルチェ・ラタンの日本画教室の講師で、「特待」の講師は2人。
愛知県立芸術大学教授の岡田眞治先生と、准教授の吉村佳洋先生です。

招待
「特待」の次は「招待」。
「招待」には、日本美術院賞を2回受賞するか、もしくは同賞を1回と奨励賞10回の受賞で推挙されます。
招待になると、春の院展、秋の院展共に審査を経ずに入選することができるようになります。いわゆる無鑑査となります。
※無鑑査は、上記招待以外にも条件が揃えば無鑑査になることがあります。


同人
「同人」は、入選者、受賞者を選ぶ審査する立場で、もちろん審査を経ずに院展に出品でき、規定サイズによらず自由なサイズの作品を出品することができるようになります。
同人は日本美術院を運営する構成員でもあり、日本美術院の会議など院展の運営に深く携わることとなります。
日本美術院は公益財団法人なので、その構成員である同人は一作家以上の責務を負う立場となります。
同人は、毎年同人で構成される会議で「招待」の中から推薦され、投票によって新たな同人が決められます。


日展とは

2023年現在の『日展』は、「公益社団法人日展」が運営する美術団体です。正式名称は『日本美術展覧会』ですが日展の名前で親しまれています。
院展と同じく100年以上の歴史をもつ公募展です。

日本画の公募展の『院展』に対し、『日展』は、日本画・洋画・彫刻・工芸・書の5つの部門があり、幅広い芸術作品を鑑賞することができるます。

1907年に国主導で『官展』として始まり、当初は日本画・洋画・彫刻の3部門で構成されていました。
日本画では日本を代表する東山魁夷・高山辰雄・杉山寧・竹内浩一がいます。また現在では土屋礼一・長谷川喜久も活躍しています。
日展はさまざまな部門があるので鑑賞者にとってもさまざまな美術に一度にふれられるため全国にファンの多い展覧会です。

院展と日展、その共通点と違い

院展と日展の共通点

  • 院展は「同人」、日展は「会員」の審査を経て入選した作品のみが会場に展示される。
  • 会場は東京をはじめとして全国各地を巡回する。
  • 入選作と受賞作品が毎年審査によって決められる。
  • 賞や入選を重ねていくことで、会員や同人(審査・運営側)になることがある。
  • 全国の画商が、毎年の入選者を見て個展・グループ展を企画することがある。
  • 秋の本展は100号以上を制作

院展と日展の違い

審査員の判断が展覧会の方向性を決めるために入選作品の傾向に若干の違いがあるが、良い作品が入選することはどちらの会も同じ。
岩絵具の粒子の番手が院展は細かいものが若干多い傾向。日展は番手が大きいものが多い傾向。(あくまで傾向で、作品のテーマなどによって異なります)

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名古屋千種区市池下の絵画教室 アート倶楽部カルチェ・ラタン  
(デッサン、水彩画、洋画、日本画、水墨画  
名古屋市千種区池下町2-28, 052-751-8033  
絵画教室(洋画・日本画・水彩画・デッサン)芸術複合施設  
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